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体験をどう「使う」かが個性(曽野綾子)   

2014年 02月 19日
体験をどう「使う」かが個性(曽野綾子)
透明な歳月の光(曽野綾子) 2014/1/12北國新聞

自分のおかれた環境をどう使うかであった。
多くの人が円満な家庭に育ったというべきか、
人はそれぞれ歪んだ歴史を背負わされているというべきか、私は戸惑う。

多くの人が、自分の受けた不当な運命を怒ると、
社会に対する運動に励んで、その状況を変えようとする。

しかし私はそれをしなかった。
簡単に言うと人間の一生は、
温かい愛の感覚からも原動力を与えられるが、
私怨を持ち続けて生きることも必要だと感じるのである。
私は後者であった。

私は若い時から、政治的な行動を一切しなかった。
いいか悪いかは知らないが、それが私の性格だった。

外に向かって自分の受けた不当な歴史をアピールしようとするよりも、
じっとその思いを胸のうちにおいて発酵させ、
いい味に変えてそれを自分の仕事に使おうとしたのである。

私の選んだ道は、考えようによってはイヤな性格の結果だが、
作家としては別に珍しい素質ではない。
私怨を元に生きた芸術家はいくらでもいる。

私はいつも人間の個人的歴史の使い方の違いを思い出される。

【平蔵の独り言】
個人的歴史の使い方(経験)

【独り言】
貴重な経験を持ったまま、旅立ってしまう大切な人々と
日々接して行く 非日常のはずが日常になると

毎日が新しい大切な日々に思う。
ただ、自然の流れに任せればいいのか
わからないが、自身の歴史(経験)と出来ることから
ゴールは決めないで歩いていけばいいのかなと思う。

by asanogawa-garou | 2014-02-19 16:40 | 人生 まだ旅の途中 | Comments(0)