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「ダメなものはダメ」を受け入れる強さ【真屋順子(70 歳)】   

2012年 08月 03日

「ダメなものはダメ」を受け入れる強さ【真屋順子(70 歳)】

病気を逃れられないものとして受け入れたとき、
病気はさまざまなものを教えてくれるようである。

「どうしようもないことがあるということを学びました。
とっても歯がゆくても、ダメなものはダメ。そこは受け入れないといけない」

58歳のとき仕事の最中に突然倒れ、高血圧による脳出血だった。
その後2度目の脳卒中、脳梗塞だった。
真屋さんの試練はまだ終わらない。
夫の高津住男さんを末期がんで亡くなった。
そのショックから2度目心不全、この入院では腹部に大動脈瘤が見つかり、手術。

「どうしようもないことがあることを学びました」とは、
これだけの試練をくぐった人の実感だ。

こんな毎日でも、悪い人生ではない、素晴らしい人生なのだと感じられますから。


いつからか、感動したこと、感動した言葉を手帳に書き留めるようになった。

小さなものごとにも心が動かされるようになったのは病気をしてからだ。
「手帳をたまに読み返すと、励みになるんです。
最近書いたのは『あきらめない』という言葉。
私は病気のおかげで物事を投げ出さなくなりました。
私の病気が完治することはないでしょう。


死ぬまでリハビリを続けることになると思います。
でも、リハビリは人生と同じですね。
すぐに結果は出ない。
1日やらなかったら、1日後退する。
身体が後退しなくても心が後退するんです。

病気に負けるのは自分に負けるということ。
そんなのは悔しいじゃないですか。
自分に負けることだけはしたくないのです」

週刊現代2012/8/4号
私の病気自慢

いま振り返れば、病気になるのも悪くない。
最悪の状況で見えてきたのは、世の中の「真実」と本当の「友」だった……

できることなら病気にはなりたくない。
けれど、病気になったことで初めて見えてくるもの、気づくことがある。
自分にとって本当に大切なものは何か。

【平蔵の独り言】「ダメなものはダメ」

リハビリは人生と同じですね。
1日やらなかったら、1日後退する。
身体が後退しなくても心が後退するんです。

心が後退していくと、生きる励みも消えていく。


でも、それもこれも、病気になっても生き抜いていればこそ。

by asanogawa-garou | 2012-08-03 15:26 | 人間模様 | Comments(0)